201912.18(WED) TOPICS

「大晦日は時期的な闘いでもあり、世間との闘い」 12.31『WONDER CARNIVAL』で羆嵐と一騎打ち! 崔領二インタビュー(ランズエンド)

「大晦日は時期的な闘いでもあり、世間との闘い」 12.31『WONDER CARNIVAL』で羆嵐と一騎打ち! 崔領二インタビュー(ランズエンド)

12月31日にエディオンアリーナ大阪第1競技場で開催される『WONDER CARNIVAL』。かつてデスペラードの一員として参戦していたランズエンドの崔領二が同大会で、羆嵐とシングルマッチを行うことになった。一国一城の主として、プロレス界でも独特の地位を築きつつある崔はこの大晦日という特別な日の大会をどのように捉えているのか? そして、羆嵐戦への意気込みとは? 話を聞いてみた。

 

──崔選手は以前、W-1に参戦されていたと思うんですけど、最近はご覧になったり、耳にしたりすることってあるんですか?

 

崔 僕が参戦していた時って本当に旗揚げの旗揚げなんですよ。旗揚げのXで参戦しているので、言ったらW-1=自分が関わっているみたいなところがあるんですよね。要するに今回の対戦相手の羆嵐もそうだし、芦野みたいに今は上でやっている選手もそうなんですけど、その当時は彼らは練習生だったんですよ。

 

──まだ、デビュー前だったんですね。

 

崔 実際よく知っているんですよ。だから、他の団体にいる選手よりは愛情を持っているというか、彼らの活躍はうれしいですよね。その後もいろんな選手が順調に世に出てきている印象がありますよね。そのスピード感は凄いなと思います。

 

──崔選手が参戦していた当時とは活躍している選手のメンツも大幅に変わりましたからね。

 

崔 だから、W-1を語る時に避けて通れないのが、僕がいた時期にガンガンやっていた選手のほぼ全員が辞めているっていうところですよね。旗揚げしてたかが6年ぐらいなんですけど、景色が大きく変わっている。これは悪い意味じゃなくて、プロレスっぽいなって凄く思いますね。

 

──まあ、良く言えば新陳代謝がいいというか(笑)。

 

崔 知らない選手も多いんですけど、うまく育ててきているんだろうなと思っています。僕もランズエンドという団体をやっているので、参考に見させてもらっているっていうのはありますよね。

 

──わかりました。今回久々の参戦が、大晦日という特別な日の大会になったんですけど、これについてはどのように思われているんですか?

 

崔 まずは、キャリアを重ねて、この時期に必要としてもらえるということでオファーをもらえたということ、そしてランズエンドという団体から他の選手やレフェリーも呼んでいただいて凄く光栄です。興行が難しい時期だと思うんですけど、本当にたくましいですよね。

 

──たくましい! 大晦日というと格闘技が毎年ビッグイベントを開催している中、プロレスでビッグマッチというとなかなかないですからね。

 

崔 やっぱり、今プロレスというものが世間で知られなくなったという現実があると思うんですよ。ラグビーのほうが世間に知られていたり、時代の変わり目だと思うんですよね。生き残れない奴は消えていくし、それを僕らの世代がどうしていくかっていうことだと思うんです。実際、W-1もその問題を抱えているんだろうなと思うんですね。例えば若い子がシングルのチャンピオンになっても、プロレス界的には凄いんだよってなるけど、現実は村社会の中での出来事でしかないんです。だから、大晦日の大会というのは時期的な闘いでもあり、世間との闘いでもあり、個人商店同士や個々の選手同士の闘いとしても大きいんじゃないのかなと思いますね。参戦する選手にしても、お祭り気分で参戦してお祭り気分で帰るのか? 今後を見据えて帰るのか? この差は凄く大きいと思います。マスコミの方、裏方の方、全選手、関係者、スタッフ含めて、モチベーションの差は凄くあると思いますね。ただ、表現を競う競技ですから、プロレスは。そこでモチベーションの高い選手がハッパをかけて抗争が起きたり、感情のぶつけ合いがあったり、そういうぶつかり合いは個人的に見たいなと思いますね。「何もない」が一番の悪ですから。

 

──大晦日の興行を「これは大ごとだ」と捉えている人もいるでしょうし、「面倒くさいな」と思っている人もいるでしょうからね。

 

崔 絶対面倒くさいと思っている人のほうが多いです。でも、プロレス界ってかなりまずい状況ですよ。焦らないといけない状況だと思うんですよ。

 

──業界全体で焦らなきゃいけないと。

 

崔 でも、プロレスの怖いところって絶対になくならないんですよ。のらりくらりなら一生やれるところが怖いんですよね。だから、W-1が今回の大会で何を残すのか? そこで僕らがどう関わっていくのか? 今までやってきたことと、これからの未来といろんなものが見える大会になると思います。

 

──わかりました。では、試合についてお聞きしますけど、対戦相手の羆嵐選手にはどのような印象を持たれていますか?

 

崔 今まで試合で関わったことはないんですよ。ただ、凄くいい形で伸びてきたなという印象があります。技もダイナミックだし、自分に任されたキャラクターとかポジションとかをちゃんとこなせる選手ですよね。やっぱりW-1がちゃんと育てたんだなと凄く感じますね。ただ、こっからが一番難しいっていうのを感じていると思うんですよね。

 

──レスラーとして難しい時期に差し掛かっているということですか?

 

崔 言い方悪いですけど、デビューなんて誰でもできるんですよ。デビューして、ファーストステップ、セカンドステップまでは取れたと。でも、それ以降なんですよね。地位、名誉、お金、自分が描きたいと思ったことが実現できているのか? そういう部分で悩んでいると思いますし、僕がちょっとしたきっかけになれればなとは思っていますけど。

 

──デビューしてしばらくは得られたものはわかりやすいと思うんですけど、そこから先で満たされないものを感じ始めるかもしれないですよね。

 

崔 悩むところって絶対にみんな一緒なんですよ。デビューしました、いい試合しました、歓声をもらいました。誰でもできるんですよ。メインイベントなんて、順番に回ってきたりするものですからね。だから、団子状態なんです。羆嵐なんてプロレスの技量で言えば高いし、一緒にやっている芦野や児玉もみんな高いんですよ。例えば、「自分のほうがあの選手より技のキレは上だから、自分のほうが上だ」って思っている選手ってたくさんいると思うんです。ただ、そのマインドに入った時点で村社会の住人でしかないんですよ。そんなのお金にもならない。業界誌にたくさん載ったら給料も増えて飯も食えて幸せになる……みんなこのマインドになるんですよ。それじゃダメなんですよ。プロレスを知らない人が見て、憧れてこの業界に入ってくるようにしないとダメだと思います。

 

──崔選手はそこを求めたからこそ、独立されたんですね?

 

崔 そうです。僕が大成功例だとは思わないですけど、引退してゴールを考えても、他の成功しているスポーツ選手に対して一切見劣りしないことをやっているんですよ。自社ビルを建てたりとか、収入面で団体の人間が生活に困ることがないようなシステムを構築したりとか、そういうことって本当に大事ですよね。選手として胸を張ることって、リングの上のことだけじゃないはずなんですよ。だから、みんながこの大晦日に向けてどういうインタビューを答えるのか凄く楽しみです。もし、ユニットがどうこうとか、どういう選手になりたいとか、夢物語だけ語っている奴がいたら凄く残念ですね。そういうのって「いつかは宇宙飛行士になりたい」とか、そんなのと同じレベルの話ですからね。

 

──厳しいですね。

 

崔 多分なれないと思って語ってるんですよ。そういうのは誰も期待していませんから。大きな夢でもそこにたどり着くための具体的なアプローチであったりを語れれば、「叶えられそうだな」と思って、読んでくれた人は感動するんです。世の中で挫折したり、苦労したり、コンプレックスと闘っている人は山ほどいる。でも、そういう人たちがプロレスを見た時に夢を実現させたりする姿に惹かれて応援してくれるわけじゃないですか? 僕はそこに近づくべきだと思うんですよ。そして、羆嵐もW-1の選手たちもそれができると思ってますから。あとはタイミング待ちです。そのタイミングで遭遇したいですよね。

 

──今回の羆嵐選手がそういう状態だったらベストだということですよね。

 

崔 そうですね。ほとんどのW-1の選手が伸び悩んでいると思うし、僕はその答えを知っているんですよ。それを導く鍵を手渡す役割だということもわかってるんで、凄く楽しみですね。

 

──ということは、羆嵐選手から見ると、崔選手との試合はチャンスということになりますね。

 

崔 僕から何かを教えてあげるだけじゃなくて僕も何かをもらうだろうしね。この試合がきっかけで彼が変わるのか、何か感じてもらえることがあるなら凄くうれしいですね。

 

 

ー大会詳細ー

【大会名】

「WONDER CANIVAL」12.31大阪・エディオンアリーナ大阪第1競技場大会

 

【日時】

2019年12月31日(火)15時試合開始/13時30分開場

 

【場所】

大阪・エディオンアリーナ大阪 第1競技場

 

【対戦カード】

▼第1試合 いざ、大阪!冬の陣!!6人タッグマッチ30分1本勝負

一&藤村加偉&仁木琢郎 vs 守屋博昭(ジャパンプロレス2000)&大門寺崇(ランズエンドプロレスリング)&伊香保京介(ランズエンドプロレスリング)

 

▼第2試合 Mission:機械を破壊せよ!6人タッグマッチ30分1本勝負

河野真幸&アレハンドロ&タナカ岩石 vs ストロングマシーン・J(DRAGON GATE)&ストロングマシーン・F(DRAGON GATE)&ストロングマシーン・G(DRAGON GATE)

 

▼第3試合 Jungle Montage〜力の限り〜タッグマッチ30分1本勝負

土肥孝司&本田竜輝 vs 吉田隆司(DRAGON GATE)&ビッグR清水(DRAGON GATE)

 

▼第4試合 Drawing the futureタッグマッチ 30分1本勝負

頓所隼&ペガソ・イルミナル vs Kzy(DRAGON GATE)&堀口元気(DRAGON GATE)

 

▼第5試合 師弟vs強心〜闘いのクロスワードパズル〜タッグマッチ30分1本勝負

児玉裕輔&TAJIRI(フリー) vs 吉岡世起(#STRONGHEARTS)&入江茂弘(#STRONGHEARTS)

 

▼第6試合 新しい航海シングルマッチ30分1本勝負

羆嵐 vs 崔領二(ランズエンドプロレスリング)

 

▼第7試合 ストリートファイトテキサストルネードバンクハウス電流爆破6人タッグデスマッチ 〜NO WILD,NO LIFE〜30分1本勝負

征矢学&大森隆男(全日本プロレス)&AKIRA(MAKAI) vs 大仁田厚&田中将斗(プロレスリングZERO1)&レザーフェイス

 

▼第8試合 黒船襲来!〜Who is famous?〜GAORA TV チャンピオンシップ60分1本勝負

【第17代王者】ヨシタツ vs 【挑戦者】立花誠吾

※第17代王者・ヨシタツ、4度目の防衛戦。

 

▼第9試合 NOT EASY WAY〜See you again〜6人タッグマッチ60分1本勝負

カズ・ハヤシ&秋山準(全日本プロレス)&大谷晋二郎(プロレスリングZERO1) vs アンディ・ウー&伊藤貴則&黒潮“イケメン”二郎(フリー)

 

▼セミファイナル GAORA スペシャル6人タッグマッチ"GRUDGE"master's bible 60分1本勝負

武藤敬司&ゼウス(全日本プロレス)&望月成晃(DRAGON GATE) vs 近藤修司&諏訪魔(全日本プロレス)&石川修司(全日本プロレス)

 

▼メインイベント It's the "WRESTLE" WONDER CARNIVALタッグマッチ60分1本勝負

稲葉大樹&清宮海斗(プロレスリング・ノア) vs 芦野祥太郎&中嶋勝彦(プロレスリング・ノア)

 

【チケット情報】

・最前列(大会記念パンフレット&プレミアムグッズ付) ¥30,000

・リングサイド(大会記念パンフレット付) ¥20,000

・指定A席 ¥10,000

・指定B席 ¥7,000

・指定C席 ¥5,000

・スタンドS ¥8,000

・スタンドA ¥5,000

・2階S席 ¥6,000

・2階指定席 ¥4,000

※当日各席1,000円UP

 

【チケット販売所】

・チケットぴあ(Pコード:594-330)TEL:0570-02-9999 http://t.pia.jp/

・ローソンチケット(Lコード:55856)TEL:0570-000-732(10~20時)http://l-tike.com/sports/wrestle_1/

・イープラス http://eplus.jp/

・㈱GENスポーツエンターテインメント TEL:03-6452-6815

・WRESTLE-1 Official Web SHOP http://shop.w-1.co.jp/

WRESTLE-1 OFFICIAL GUIDE