「WRESTLE-1 TOUR 2018 UPDRAFT」

平成30年10月8日(月・祝)〜平成30年10月28日(日)

201810.24(WED)

「WRESTLE-1 TOUR 2018 UPDRAFT」10.24東京・後楽園ホール大会
開催日:2018年10月24日
時間:19時開始/18時開場
場所:東京・後楽園ホール
住所:東京都文京区後楽1-3-61
TEL:03-5800-9999
アクセス:
水道橋駅徒歩約3分 後楽園駅徒歩約10分

第一試合
10人タッグマッチ 30分1本勝負 ※変更カード
    • 河野 真幸/TriggeR

    • 本田 竜輝

  • 10分31秒
  • 腕ひしぎ逆十字固め

 第1試合前に#STRONGHEARTSがリングに登場。予告していた、頓所とのシングルマッチを発表するためだ。まず、CIMA、T-Hawk、トアン、リンダマンと次々とマイクを持って挨拶。中国人のトアンも「コンバンハ、トアン・イーナンデス」と日本語でしゃべり、欠場中の山村武寛も「とりあえずの目標が見えてきたかなと思います」と挨拶。そして、再びCIMAがマイクを持つと、「CIMAvsトンドコロ戦、まだ決定ではないですからね。彼が今から言う条件を飲むならやりますけど、飲まないなら完全にボイコットしますから。トンドコロ、出てこいや!」と頓所を呼び込んだ。

 頓所がリングに上がるとCIMAは、「お前は札幌大会で言った、シングルやるならどんな条件でも飲むってのは間違いないな? お前のキャリア史上、一番注目される試合になるぞ。彼のリングネームは何て言うのかね? トンショじゅん……。この試合に負けたら頓所隼、その名前をみんなが知っている『トンドコロ隼』に改名する!」と改名マッチを要求した。マイクを持った頓所も、「そのルールでやってやるよ!」と受諾。すると、入場ゲートで見守っていたカズが、慌ててリングイン。「頓所くんは断ることを知らないんだって。会社としてそれは無理だ」と拒否する。場内からは大ブーイングだ。

 しかし、カズは「わかった。じゃあさ、CIMA選手が頓所くんに3カウントしたらCIMAくんの勝ち。頓所があんたから2カウント取ったら頓所の勝ち。2カウントルールだ」と変則ルールを要求。さらに、「もう一つ、彼がストレッチ極めて、あんたはノーエスケープマッチ。この2つを飲めるんだったらやってやるよ」と2つのハンデをCIMAに突きつけたのだ。最初はCIMAも難色を示してボイコットを匂わせたが、カズに「逃げるんですか?」と言われると「2カウントとノーエスケープやな? これでW-1が盛り上がるならCIMA、やりまっせ!」と受諾した。頓所もCIMAたちが去ると、「今夜、俺がCIMAを倒します。そして俺がW-1を守ります!」と力強く宣言したのだった。

【第1試合】
河野真幸&アレハンドロ&一&納谷幸男(リアルジャパンプロレス)&MAZADA vs タナカ岩石&本田竜輝&土方隆司&エル・イホ・デル・パンテーラ&三富政行

 第1試合は10人タッグ。普段はタッグを組むアレハンドロとパンテーラがルチャの攻防を繰り広げるが、土方が得意の打撃でアレハンドロを捕獲。本田がボディスラム、三富がモンゴリアンチョップ、岩石のジャンピングヘッドバットが炸裂していく。

 しかし、アレハンドロも岩石を場外に追いやり、トペ・コンヒーロで追撃。代わった一は背後から掴んできた三富にオーバーヘッドキックを食らわせる。そして納谷の登場。納谷は岩石にボディスプラッシュ。さらに岩石の救出に出てきた三富もまとめてラリアットでなぎ倒してみせた。

 窮地に追い込まれた岩石はMAZADAにも顔面を踏みつけられる。しかし、払い腰を放って逆転。代わったパンテーラが猛攻。背中を駆け上るようにして蹴りを放っていく。MAZADAもマンハッタンドロップからラリアットで逆襲。さらに代わった河野がパンテーラにバックドロップだ。

 パンテーラもヒザを蹴飛ばして本田にタッチ。本田は果敢に河野に攻め込むが、ブレーンバスターを食らうと、アレハンドロのミサイルキック、河野&納谷のダブルブレーンバスターを被弾。ここは土方たちがカットに入り、河野にトレイン攻撃を食らわせる。そして本田もブレーンバスターだ。

 パンテーラも三角飛びのスワンダイブ式トペ・コンヒーロを放って本田に勝負を託す。だが、河野は素早く本田の腕を捕獲し腕ひしぎ逆十字固め! 本田からタップを奪い、勝利を飾ったのだった。

三富のコメント
「大鵬三世! 力道山三世とか知っているけど、三世得意なんだよ。W-1じゃなくてもいい。リアルジャパンでもいいよ。俺は血が欲しいんだよ。なんの才能もない俺にはああいう血が必要なんだよ」

第二試合
「Enfants Terribles vs #STRONGHEARTS対抗戦」6人タッグマッチ 30分1本勝負
    • 児玉 裕輔/Enfants Terribles

    • 羆嵐/Enfants Terribles

    • 新井 健一郎/Enfants Terribles

    • T-Hawk

    • エル・リンダマン

    • トアン・イーナン

  • 9分30秒
  • ケルベロス→片エビ固め

 初遭遇となるEnfants Terriblesと#STRONGHEARTS。まずは羆嵐とリンダマンが先発だ。体格で上回る羆嵐はショルダータックルでリンダマンを吹っ飛ばす。そこに児玉がコーナーから飛んでフライングフォアアームだ。

 そして6人入り乱れての大乱戦。トアンを捕獲するとすかさず羆嵐がセントーンを投下だ。続いて新井はリンダマンの腕をねじり、取り返されると髪の毛を引っ張ってテイクダウン。さらに羆嵐がセントーンを見舞っていく。

 勢いに乗るEnfants Terriblesは児玉がドロップキックを炸裂させると、もう一度新井にタッチ。新井はリンダマンを場外に追いやって場外戦に臨むと、T-Hawkのチョップをリンダマンに誤爆させることに成功する。

 そして再び羆嵐が登場。リンダマンのチョップによる反撃も涼しい顔で受け流す。だが、リンダマンはカウンターで羆嵐を捕獲して持ち上げると水車落とし。これでT-Hawkにタッチだ。T-Hawkはうっぷんを晴らすかのように逆水平チョップを連発。羆嵐、児玉、新井を次々となぎ倒す。そし羆嵐の巨体もブレーンバスターで投げきってみせた。

 T-Hawkに対して羆嵐もエルボーで反撃。チョップを食らいながらも持ち上げるとバックフリップ。続けてショートレンジのラリアットだ。代わったリンダマンのジャーマンも阻止して、ラリアット。そして、児玉にタッチだ。
 
 Enfants Terriblesはリンダマンにトレイン攻撃。さらに羆嵐がアイアンクローでリンダマンの顔面を締め上げ、そのまま持ち上げてチョークスラムのように叩きつける。そこに児玉がマッドスプラッシュを投下。カットに入ってきたT-Hawkにもトレイン攻撃だ。

 しかし、T-Hawkはこれを阻止してコーナーに上がった児玉をチョップで叩き落とす。さらにT-Hawkは新井を捕まえて放り投げると、リンダマンがキャッチしてジャーマンスープレックス。そこにT-Hawkがケルベロスをぶち込み、3カウントを奪ったのだった。


児玉&羆嵐&新井のコメント
羆嵐 #STRONGHEARTSさんよ、強い心で正面から俺を倒してみろ。小細工なんか使うな。名前覚えたぞ。T-Hawk、リンダマン、あとガリガリだよ。土肥孝司より先に俺の目の前に獲物が出てきたな。
児玉 おもちゃだよ、おもちゃ。
羆嵐 効かねえよ、チョップ。
新井 (羆嵐を叩いて)こいつ倒してみろよ! そして、チャンピオンの児玉を!
羆嵐 正面から強い心で倒してみろ。
新井 7つの海をまたいで試合しているのかもしれないけど、俺は東京の23区をまたいで頑張ってんだよ。23区をナメんじゃねえぞ。ヒロ斎藤、谷津嘉章から長瀬館長までやってんだよl 数ある対戦相手の一人にすぎねえ。芦野もいるぞ!
羆嵐 1vs1でやってやるよ。どうせ上海で試合ないんだろう? やってやるよ。全興行に参加してみろ。あと週刊W-1 TVは誰だ? 3週連続での試合載ってねえんだよ。地方の英雄の奴らと試合して載ってねえんだよ。
新井 この怒りをぶつけましょう。
羆嵐 チキンハートだよ、チキンハート!


T-Hawk&リンダマン&トアンのコメント
T-Hawk まず1勝! このあとウチの大将・CIMAと頓所? 小僧が何楯突いてんだよ! レベルの違いがあるぞ!
リンダマン また知らない間にカードがリリースされて、俺たちを第2試合に組みやがってナメんじゃねえぞ!
T-Hawk あと来るなら来いよ。以上。

第三試合
タッグマッチ 30分1本勝負
    • 木村 花

    • 朱崇花

    • コマンドボリショイ

    • 才木 玲佳

  • 13分4秒
  • 変形みちのくドライバー→片エビ固め

 花と朱崇花の初タッグ。朱崇花は体格差で才木を圧倒。ボリショイも2人まとめて吹っ飛ばす。続く花も「クソチビが!」と才木にビッグブーツ。だが、才木はボディスラムでやり返すと、ボリショイとのダブルショルダータックルで花を吹っ飛ばしてみせた。

 さらに才木は串刺し式のバックエルボーからサッカーボールキック。さらにキャメルクラッチに捕獲していためつけていく。続くボリショイも固め技からタランチュラ。さらにニーリフトを連発するボリショイ。これに対して花もドロップキックで反撃だ。

 そして再び朱崇花が登場。朱崇花は軽快な動きからスペースローリングエルボー。さらにカットに入った才木もまとめて押しつぶす。これに対してボリショイは素早い動きで朱崇花を翻弄し、コーナーでぶら下がり式腕十字。さらにオールドスクールを決めてみせる。

 そんなボリショイの動きを張り手で止めた朱崇花。代わった花はビッグブーツを炸裂させ、スリーパーでボリショイを絞め上げる。だが、続いてビッグブーツを放つと、ボリショイはアンクルホールドに捕獲。続く才木もミドルキックを連発し、バックドロップだ。

 さらに才木は背後からラリアット。続けて、シャイニングウィザードを炸裂させる。だが、ここで朱崇花がカット。息を吹き返した花も滞空時間の長いブレーンバスターで叩きつける。才木もエルボーで反撃。花とのエルボー合戦をしのぐと、カウンターのドロップキックを決めてみせる。そして、花を持ち上げてアルゼンチンバックブリーカー。

 これを朱崇花がカット。花は才木のミサイルキックをボリショイに誤爆させると、朱崇花とサンドイッチビッグブーツ。そしてミサイルキックを才木に炸裂させると、最後は変形のみちのくドライバーでトドメを刺したのだった。

花&朱崇花のコメント
花 楽しかった。安心感あったし、この人だったら助けてくれるなという絶対的な信頼感があった。
──闘いたいと言っていたボリショイ選手との試合はどうでしたか?
花 闘っただけでも私の知らない技を持っていたので、技術が豊富だなというのを感じました。私が小さい頃からレスラーをやられていたので。何十年も。
──朱崇花選手は才木選手と初遭遇だったと思いますけど、感想は?
朱崇花 才木さんは闘っている姿を見てなかったけど、また上からですけど、レスラーとしては見れてなかったんですけど、今日闘ってみて意外とできたというか、技を受けられていたと思うので、もう一回対戦してみたいですね。ボリショイさんはおそらく最後になるであろう対戦ができて非常に楽しかったです。
──次のお二人の目標は?
木村 ベルトを巻きたい。
朱崇花 お互い自由すぎるので(笑)。でも、勝ちました。これからちゃんと考えていけば、タッグのベルトを狙えるんじゃないかなと思います。

ボリショイ&才木のコメント
才木 すいません、せっかく組ませていただいたのに。
ボリショイ いやいや、これからリベンジや。
才木 でも、私は身体が小さくても身体の大きい奴に勝てるってことを証明したかったんです。
ボリショイ 勝てる、勝てる。前向きなよ。凄いガッツがあってビックリしました。
──相手のタッグの印象はいかがでしたでしょうか?
ボリショイ 手足が長くて、私にないものを持っているから。面倒くさいよね。すぐロープに逃げれられるし、その分やりがいもあるけど。
才木 私は大きな選手に負けたってのも悔しいけど、何より同期の花ちゃんに負けたのが悔しいです。総合学院の時は一緒にスタート切ったのに、いつの間に差が開いてたのかなって。私はもう一回プロレスと向き合い直したいなと思う試合でした。 

第四試合
タッグマッチ 30分1本勝負
    • カズ・ハヤシ

    • 佐藤 嗣崇

    • アンディ・ウー

    • 丸藤 正道

  • 8分57秒
  • 飛鴻→片エビ固め

 序盤から佐藤が集中攻撃を食らう。丸藤に対して果敢にエルボーやチョップで立ち向かうが、丸藤のチョップに悶絶してしまう。それでも引かずにビッグブーツで立ち向かうと、バックドロップで投げ倒してみせた。

 続くカズはコーナーで丸藤にコンプリートショット。さらにファイナルカットを仕掛ける。だが、丸藤も不知火の体勢に。これを逃れても、丸藤のキックのコンビネーションを食らってしまう。さらに代わったアンディが佐藤にプランチャを炸裂させてから、カズにミサイルキックだ。

 だが、カズはアンディの飛鴻を阻止して佐藤が蹴り飛ばす。佐藤は丸藤に食らいつき、その間にカズがハンドスプリング式レッグラリアット。そしてアンディにファイナルカットを仕掛ける。だが、丸藤がトラースキックでカット。さらにアンディとサンドイッチでキックを決めると、後頭部に虎王。そのカズをアンディが飛鴻でトドメを刺したのだった。

 試合後も佐藤は丸藤に食らいついて場外で乱闘。叩きのめされても、リング上まで追いかけて襲いかかる闘志を見せたが、丸藤にあしらわれ若手たちによってバックステージへと押し戻されていったのだった。

佐藤のコメント
「初めて闘って技の重みも違うし、経験値も違ったけど、体格では負けてないし、まだまだやってやるよ。ノアの若手でもいいよ。ノアとW-1でやってやるよ。返答待ってるぞ」

丸藤&アンディのコメント
丸藤 いやあ、素晴らしいな、アンディ・ウー。是非ともノアのジュニア戦線に参戦してほしい。脅威になるな。それと比べて佐藤? 全然だな。悔しかったらもっと考えてこい。W-1でもノアでもいい。やってやる。
アンディ ありがとうございます。カズ・ハヤシには練習生の時にボコボコにされたので、これからボコボコに仕返すことが恩返しかと。あと、3日前にクルーザーチャンピオンから取ったんやから、勇気あるなら俺の挑戦受けてみろ!

第五試合
「WRESTLE-1 vs #STRONGHEARTS対抗戦」シングルマッチ 30分1本勝負
    • 頓所 隼

    • CIMA

  • 9分42秒
  • メテオラ→片エビ固め

 頓所のセコンドにはカズが就く。場内からは早くも「トンドコロ!」コールだ。まずは腕の取り合いから頓所が十字架固め。さらにスクールボーイ、DDTを決めて短期決戦を狙う。CIMAはいずれもカウント1でキックアウト。

 だが、頓所はフロントネックロックを極めて、今度はギブアップを迫る。たまらずCIMAはロープエスケープを試みるが、ルール上認められていない頓所も離さない。だが、なんとか脱出すると、隙きを突いてターンバックルを外して、頓所を殴打。さらにロープの上に頓所のノドを打ちつけて落とすと、続けてシーソーフリップでさらにノドにダメージを与える。

 攻撃の手を緩めないCIMAはメキシカンストレッチに頓所を捕獲。じっくりと締め上げていく。場内からは「トンショ!」コールが発生。ならばとCIMAは頓所を場外に落としていたぶっていく。CIMAにいいようにいたぶられる頓所。

 リングに戻るとCIMAはダブルの串刺し式ニーを食らわせる。しかし、続く2発目は頓所に避けられ自爆。たまらず場外に逃げると、頓所がすかさずエプロンを走ってミサイルキックだ。さらに頓所はCIMAをリングに戻してコーナー最上段からミサイルキック。3つのコーナーから3発連続で放つが、CIMAはいずれもカウント1でキックアウトする。

 ならばと頓所はトラースキックを発射。そしてドラゴンスープレックスの体勢に捕らえる。だが、CIMAはこれを食らいながらもすぐさまドロップキックで反撃。ヘッドシザーズでコーナーの金具に頓所を叩きつけ、パーフェクトドライバーでマットに串刺しだ。

 それでも頓所はシュバインを切り返して丸め込みにかかるなど粘りを見せる。しかし、これをキックアウトしたCIMAにスープレックスを食らい、最後はメテオラで3カウントを喫したのだった。

 試合後、マイクを握ったCIMA。「危なかった! CIMA、勝っちゃいましたよ。ハッピーハロウィンの前に、ハッピートンドコロですわ。おい、トンドコロ、そして社長! 約束は約束や。次の試合から『トンショじゅん』改め『トンドコロじゅん』でいってもらうわ。今までどんな試合やっているか知らんよ。でも、彼の試合で一番二番に脚光浴びた試合じゃないんですか? 逆説的に言えば、社長、あなたが与えたルールで盛り上がったというのもあるんですわ。でも、俺たちはCIMAや、#STRONGHEARTSや。お前を改名するだけでは終わらんぞ。トンドコロ、来月23日、祝日、ここ後楽園ホールでちゃんと責任取りますから。CIMA&トンドコロ組どうですか? トンドコロ、お前が決めろ!」と、なんと改名することになったトンドコロとのタッグを要求したのだ。

 これに対してトンドコロは、「今、このリング上で3カウントと取られた。なんでそんな奴と組まなきゃいけないんだ。ふざけんじゃねえぞ!」と拒否。しかし、CIMAは「若い。お前はプロレスというものをわかってへんぞ。ここはプロレスのリングや。そしてW-1のリングや。今から『トンショ』コールをしてください」と観客に「トンショ」コールを促した。続けて、「次、『トンドコロ』コールいきましょう」と要求。明らかに「トンドコロ」コールのほうが大きい。

 これを聞いたCIMAは、「これがW-1のファンの反応や。お前はファンの反応を無視するのか? それを踏まえて答えを聞かせてくれや。プロレスは点と点でつながってるんや。はさみを使いますか? それとも結びますか?」と再びトンドコロに答えを求めた。

 戸惑っていたトンドコロだったが、「W-1が盛り上がるなら、一緒にやろうぜ」と受諾してしまった。しかし、トンドコロは「だけど、3カウント取られた借りは忘れてないからな。いつか返してやるよ!」と精一杯の虚勢を張ってみせる。それを聞いたCIMAは、「よし、俺が『トンショ』という名前をずっと預かっておこう。取り返したくなったらいつでも取り返しに来いよ。まずはCIMA&トンドコロ組!」と、改めて次回11.23後楽園大会でのタッグ結成を発表した。


 さらにCIMAは、「W-1という会社には感謝しております。ただ、何回も言っているように#STRONGHEARTSのやり方で盛り上げる。来月は祭日やぞ。いいか、満員目指すぞ! 一人がもう一人連れてきたら溢れるから。こういうのあんまりいい言葉じゃないけどねずみ講と言うんやからな。確かにCIMA&トンドコロ組では呼べないかもしれない。だから僕たちも友達を呼んできます。アメリカからデズモンド・エグザビエ、ザッカリー・ウェンツ、そして新たにトレイ・ミゲル。3人も入って、合計7人でW-1後楽園大会に乗り込んできて、W-1を#STRONGHEARTS色に染めるんで、恥をかかさないように」と、外国人選手も投入しての参戦を宣言したのだった。

CIMA&T-Hawk&リンダマン&山村のコメント
CIMA せっかく呼んでもらっているんやから、今までやっていたのと違うグループがあるな? 売出し中か、児玉選手とか? 次、メインイベント、同じチームで勝負せいや。きっかけがあって、6月に土足で上がったんや。一つの成果を出して。祭日や。友達連れてこい。俺らもアメリカから友達連れてくるからよ。全員崖っぷちや。賛否両論たくさんあるけど、全部ぶつけてこい。だからこそおもしろいんや。それからトンドコロ、誰が相手でも2カ月連続でお前が一番注目される試合にするからな。
T-Hawk 今、CIMA、試合もそうだけど、マイクもキレキレ。俺たちの相手がアンパン? 目には目を歯には歯を! 俺たちも覚悟して上がってるんだ!
リンダマン マイクでアピールして、そして倒していきましょうよ!
CIMA 山村もストレスかもしれないけどよ、帰って来たら一気にバコーンといけや!
山村 一気にいきます。
CIMA W-1、#STRONGHEARTSを排除できるものなら排除してみろ!

第六試合
WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ&「WRESTLE-1 TAG LEAGUE 2018」優勝決定戦 時間無制限1本勝負
    • 近藤 修司/TriggeR

    • 土肥 孝司

    • 征矢 学

    • 稲葉 大樹

  • 21分37秒
  • 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め

※第16代王者組・近藤修司&土肥孝司が2度目の防衛を果たすと共に、「WRESTLE-1 TAG LEAGUE 2018」に優勝。

 『WRESTLE-1 TAG LEAGUE 2018』の優勝決定戦、そしてW-1タッグチャンピオンシップも賭けられたこの試合。先発は近藤と征矢が激突。征矢はいきなりショルダータックルでふっとばし、稲葉を呼び込む。そして近藤の傷めている腕を2人がかりで攻撃だ。

 しかし、近藤は稲葉を場外に投げて形勢逆転。土肥がすかさず出てきて征矢の右腕にアームブリーカーを食らわせる。そして、稲葉を近藤と土肥で持ち上げて、リングに叩きつけてみせた。さらに近藤は征矢の右腕に集中攻撃。続く土肥も征矢の右腕狙いだ。

 再び登場した近藤は脇固め。土肥は征矢のサポーターを外してさらにいためつけていく。征矢も右腕を振るってチョップを放っていくが、近藤は冷静に低空のドロップキックで負傷箇所を打ち抜く。続く土肥も右腕への集中攻撃の手を緩めない。アームロックに捕獲して、さらにダメージを与えていく。

 カットに入ってきた稲葉は近藤が腰に一撃して排除。そして土肥はスパインバスター。征矢の苦しい時間が続く。だが、続く土肥のラリアットをかわした征矢はスピアーを発射。土肥をなぎ倒すとようやく稲葉にタッチだ。

 稲葉は土肥に顔面ウォッシュ。さらに卍固めに捕獲する。近藤がカットに入ってくると、征矢がサソリ固め。しかし、土肥はこれを強引に外して南京錠固めだ。征矢が救出に入るが、近藤が捕まえて脇固め。絶体絶命だったが、なんとか稲葉はロープエスケープを果たす。

 しかし、タッチを受けた近藤はランサルセ。さらに土肥とダブルラリアットを稲葉に炸裂させる。だが、稲葉はコーナーからのショルダータックルで逆転。そしてタッチを受けた征矢がバックエルボーからブルドッキングヘッドロックだ。

 さらにぶっこ抜きのブレーンバスターを決めた征矢は、近藤と土肥にまとめてを決める。続いて稲葉と合体技を決めた征矢と稲葉。さらにワイルドボンバーと延髄斬りのサンドイッチ攻撃を決めると、征矢は近藤にパッケージドライバーだ。

 これでも決まらないと、征矢はワイルドボンバーの体勢に。しかし、近藤は痛む腕を振るって応戦。お互いにラリアットをぶつけ合う展開の中、征矢が近藤をなぎ倒す。だが、近藤も負けじとすぐさま報復。両者痛み分けとなってダウンだ。

 ここで土肥と稲葉に両軍交代。エルボー合戦の中、ロープに飛んだところで稲葉が近藤に腰に一撃食らう。これで動きの止まった稲葉に土肥はショルダータックルを連発してから、ボディスラム。そしてハーフネルソンスープレックスだ。稲葉が踏ん張ると腰にランニングニー。そしてスクラップバスターで叩きつける。

 さらに近藤がバックブリーカーの体勢で稲葉を抱え上げると、土肥はコーナーからギロチンを投下する。近藤が征矢を場外で捕まえている間に、土肥は稲葉に凄まじいエルボー、逆水平チョップ、ローリングエルボーを連発だ。しかし、稲葉も意地でカウント1でキックアウト。

 ならばと土肥は抱え上げてコーナーに叩きつけてから持ち上げて、雪崩式ブレーンバスターの体勢だ。稲葉に蹴り落とされてもすぐさま組みつきデッドリードライブ。そして今度は自身がコーナーに上がる。そこに稲葉が食らいつく。2度落とされても食らいつき、執念で雪崩式ブレーンバスターを決めてみせた。

 しかし、土肥はすぐさま蘇生して、シットダウン式のパワーボム。そしてラリアットを放つ。だが、稲葉はこれをガードすると2発目を放った土肥に絡みついて卍固め。ならばと土肥はアルゼンチンバックブリーカーに切り返す。しかし、稲葉はもう一度卍固めに極め返す。近藤にカットされてもバックドロップ、ブルーサンダー、ラリアット、みちのくドライバーと大技を連発。そしてトドメとばかりに極反り卍固めだ。

 しかし、土肥も強引に持ち上げてバックフリップ。そしてラリアットでなぎ倒す。最後は必殺の垂直落下式ブレーンバスターで3カウント! 近藤&土肥組がタッグリーグに優勝すると共に、タッグ王座の2度目の防衛に成功したのだった。


近藤&土肥のコメント
土肥 これで文句なし。最強チームは俺たちだよ。でも、試合前に気持ちいい試合ができる相手って言ったけど、気持ちのいい試合ができた。本当にね、W-1内でこういう試合を、熱を作り上げていかないと俺ら埋もれちまうからよ。埋もれたくねえんだよ、俺らは。特に20代、俺ら埋もれねえために毎回、どこ行っても凄え試合して、存在を証明していかねえと。
近藤 さあ、次のチャレンジャーは誰かな? 俺たちはベラベラ余計なことしゃべんねえよ。汗かいてさ。それがお客さんとの対話だから。汗かかないでべらべらしゃべっているだけ。
土肥 試合前からべらべらしゃべんな。
近藤 まあ、俺らはこの団体でタッグ最強。すぐに名乗り出られないぐらい勝っちゃった。ずっと持ち続けます。

第七試合
WRESTLE-1チャンピオンシップ 60分1本勝負
    • 芦野 祥太郎/Enfants Terribles

    • ペガソ・イルミナル

  • 16分43秒
  • T-ボーンスープレックス→片エビ固め

※第13代王者・芦野祥太郎が2度目の防衛に成功。

 開始早々、レスリングで圧倒する芦野。ペガソの頭を引っ叩いて余裕を見せる。一方のペガソもロープを使って一回転してアームドラッグを仕掛けるなど一歩も譲らない。芦野に捕まっても回転しながら逃げて、踏みつけ攻撃。さらにローリングソバットを決めると、芦野の肩に乗っかり、ミステリオ・ラナ。

 これを食らった芦野が場外に逃げると、フェイントからのトペ・スイシーダ。さらに三角飛び式のトルニージョで追撃だ。これで流れを掴んだペガソは芦野をコーナーに追い詰めストンピング。さらにドロップキックを2連発だ。

 しかし、芦野の余裕は崩れない。ペガソを一度場外に落とし、エプロンに戻ってきてロープに上がったところで突き落としてしまう。そしてペガソが戻ってきたところをスライディングキック。さらに場外でいたぶってから、リングに戻るとドラゴンスクリュー。足攻めの開始だ。

 ペガソが逃れても、フロントスープレックスで投げ飛ばす芦野。足を踏んづけてから俵返しで投げ飛ばす。そして、ペガソの左足にエルボードロップを何発も叩き込む。さらに芦野はジャイアントスイングからマフラーホールドだ。

 大ピンチと思われたペガソだが、続く芦野のジャーマンを着地するとローリングソバット。さらにショットガンドロップキックを炸裂させる。しかし、セカンドロープからダイブしてのフォアアームは芦野にキャッチされて、パワーボムに切り返されてしまう。

 ペガソもエルボーで反撃するが、芦野の強烈なエルボースマッシュのお返しが待っている。ならばとペガソは張り手を連打。それに対して芦野はローリングしてのエルボースマッシュで黙らせる。ペガソもローリングソバットで反撃を試みるが、芦野は冷静にキャッチしてアンクルロックだ。 

 だが、ペガソは身体を回転させた勢いで芦野をコーナーに叩きつけると、フライングフォアアームを炸裂させることに成功。そして芦野をロープに引っかけると、失敗しながらもロープを越えてドロップキックを炸裂させる。さらにトルニージョでプレスしたペガソ。

 串刺し式エルボーアタック、セカンドロープからのダイビング式フォアアームを連発すると、変形のみちのくドライバーの体勢に。しかし、芦野はこれを阻止してアンクルロックだ。だが、ペガソはこれを逃れてトラースキック。そしてみちのくドライバーで叩きつけると、カズの得意技であるファイナルカットだ。

 そして、必殺のファイヤーバードスプラッシュを発射! しかし、芦野は剣山でこれを防御。すかさずアンクルロックに捕獲する。これを逃れたペガソは丸め込みで3カウントを狙うが、芦野も許さない。すぐさまジャーマンを3発連続で決めてペガソを追い込むと、最後は凄まじい切れ味のT−ボーンスープレックス! きっちりと3カウントを奪い、2度目の防衛に成功した。

 試合後、マイクを握った芦野。「ペガソ、おつかれ! 早く帰れ! お前まだまだだ!」と怒り気味にペガソを退場させる。そして、「一つ言っていいか? 俺は防衛したけど、チームとしては負けたからよ。次、#STRONGHEARTSとやらせろよ! CIMA、マイク長えんだよ! 延長料金、誰が払うんだ? W-1が払うんだよ! ボケが! だから、来月、全面対抗戦! 見に来たい奴、11月23日後楽園に集合! 以上です」と#STRONGHEARTSとの対抗戦を宣言し、興行を締めくくったのだった。

芦野のコメント
「ペガソ、お前から挑戦したいってきたんだよな? 資格ねえよ! ナメてんのか? メインに立つ資格ない! W-1のリングに上がる資格さえない! ナメんなよ、俺を! 今プロレスラーもどきがいっぱいいるけど、ナメたことしてると死ぬぞ。仕事じゃねえんだよ。俺たちは子供の頃からの夢でやってんだよ。どうしてもやりてえことやってんだよ。それでも死にたくねえよ。お客さんを喜ばせることが仕事だよ。怪我するとか門前払いですよ。一からやり直せ。辞めちまえ、プロレス。俺、試合してこんな感情になったことない! まあ、いいや。そんなことよりも#STRONGHEARTS、来月ガイジン連れて来る? 10人でも20人でも連れて来い! 飛ぶしか能がない奴らだろう。俺が勝ってやるから。Enfants Terriblesもナメられてるし、W-1もナメられてる。ここはドラゴンゲートじゃねえんだよ! W-1のプロレスをやってもらいます」

WRESTLE-1 OFFICIAL GUIDE